経…経営者
青…青色アドバイザー
経「おいおい、今回のお題は話す前から冷や汗モンだよ。多分おいらは弱い方になるんだろうな」
青「まぁまぁまずは設問に答えて行きましょうよ」
経「胸バクバクだよ」
青「まず、事業は誰の為にありますか?」
経「おっと、そりゃ『お客様の為』だろ?伊達に青色Newsを読んでないよ」
青「そうです。顧客の為です。でも問題は、頭で解っていても、行動に表れているか?ですよね」
経「行動?って何?」
青「社長さんのお店の壁の色は何故ブルーなんですか」
経「爽やかだろう?俺は昔っから青が好きなんだ」
青「僕も青が好きですけど、社長さんのご商売と何ら繋がりがあるんですか?」
経「俺っちは飯屋だけど色は俺の好み。関係ない」
青「ブルーは清潔感や信頼感があって医療や教育、健康や生活サービスに良く用いられますが、もう一方で食欲を失わせると言う働きもありますので、あまり飲食には向きません。但し、お寿司屋さんや料亭が使う藍色は、青に赤を混ぜているので食欲は失われません」
経「おいおい、じゃ、おいらの勉強不足ってか?」
青「昭和の時代、バブルの時代など、需要が強くお客様の選択肢が少ない時代には正直どんな色でも外観でもお客様は利用しましたが、今の様に供給が強く、お客様側の選択肢が多い場合は、外観のイメージや色合いも大きな選択要因になります」
経「でもよ。色ぐらい経営者の好みで良いんじゃないの?」
青「お店の名前、何故『わたなべ』なんですか?」
経「なんだ?ケンカ売っているのか?俺は渡辺だぞ。渡辺が『わたなべ』じゃ悪いのか?」
青「いえいえ冷静に。お客様からすればお店が『わたなべ』だろうと『のだ』だろうと関係ないんですよ。大事なのは『何屋』かです」
経「そりゃ飯屋だよ」
青「お客様はこの店に入ると何の料理を出してくれるかを知りたいんです」
経「入りゃわかるっての」
青「今のお客様は入ってガッカリしたくないから、入る前に情報を得ようとします。だから、昭和のまんま、情報が外に出てこないお店には入れないのですよ」
経「入らないんじゃ無くて入れないのか?」
青「平成の時代は事業がお客様に積極的に訴えかける戦略がとられています。大手の外食産業はテレビCMは勿論、ホームページやチラシなどありとあらゆる情報を駆使しています」
経「大手は関係ないよ」
青「関係あります。実際今お客様を取られているのは同じ規模の同業者じゃなくてフランチャイズや直営店などの企業型店舗ですよ」
経「そう言えばそうだな」
青「大企業とは手段が違う、味が違うと言っても、大企業もこの20年色々努力して社長さん達の味に近づいています」
経「まぁ昔よりは美味くなったかもな。でも味なら全然負けないよ」
青「そりゃ負けませんよ。味でも独特の魅力でも負けません。でも、負けている処はあります」
経「売上だろう?」
青「それもそうですが、そもそも何故凄い売上が上がるのでしょうか?」
経「大手だからだろう」
青「そればかりじゃないんです。彼らは顧客が好きな色を使っています。何のお店かを外部にアピールして、店名もインパクトのあるものを採用しています」
経「俺の店は、俺の好きな色で、俺の名字で、外側になにもアピールしてない」
青「勝つも負けるも、勝負さえしていないんですよ」
経「勝てるのか?あんな巨人に…」
青「味はどうです?」
経「味なら絶対負けねぇ」
青「最後の最後は味です。そこに行き着くまでの情報提供、宣伝アピール、外側への商品紹介、初めての人でも安心して入れるような外観。それらが備われば、それでも勝てないですか?」
経「うーん。そこまで揃えば勝てるのかな?」
青「勝てますよ。個性的で、オリジナルで、暖かくて、知れば知るほど面白い人間性があって、社長のお店には魅力が一杯ですよ。ただ初めての人が入れる外観と、初めての人でも心地よい内装、そして、お店の中の魅力が解る情報を外に出す」
経「簡単じゃねぇなぁ。でもよ、前よりも自信が出てきたよ。もう、このまま売上が落ちていって終わるのかと覚悟していたよ」
青「勝負をする前に諦めてどうするんですか」
経「勝負前…か?」
青「そうです。勝負はこれからです。まだ何も勝敗は付いていません。個性的て魅力一杯の個人事業店の逆転劇のはじまりです」
経「俺でもできるのか?」
青「平成経済に強い経営者とは、過去に固執せず、変化を受け容れる柔軟性のある経営者のことです」
経「何も遅くないんだな」
青「今からです。景気が底をついて上昇に転じます。多くの人が事業にオリジナルな価値を求めます。大きな事業には苦手な事。それを逆手に逆転しようじゃありませんか」
経「おーし、頑張るぞー」 |