第9期事業計画書【抜粋】
観光地を抱える県西地域においては、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、度重なる緊急事態宣言とこの期間延長による外出自粛や営業時間短縮要請が出されるものの感染の収束が見通せず、経営基盤の脆弱な個人の小規模事業者においては、さらに経営環境の厳しさが増しています。
このような環境の中、当会の安定経営を維持するため財政の健全化に関する指針を纏めた「財政健全化検討会報告書」の課題について、令和2年度に業務執行理事で組織する正副会長会議において、財源確保に向けた方策等を纏めたことから、今後は理事会等で慎重に協議を重ね、必要な措置を講じます。
さらに、役員の高齢化が進む中に、本年度は役員の改選年に当っており、今後の組織運営の安定化を図るため、理事及び代議員の定数の見直し等にも着手していきます。
また、新型コロナウィルス感染拡大を受け、事業者の支援窓口を設置し、相談対応に当るとともに、専門窓口の紹介を行うなど、積極的な情報提供に努めます。加えて、コロナ禍において、我が国のデジタル化・オンライン化の遅れが浮き彫りになり、今後国策としてこの普及が急速に進展することが見込まれることから、当会としても、記帳や決算申告等の基幹事業における著しい変化に、迅速かつ的確に対応するために、オンラインによる記帳指導等の調査研究やオンラインによる税のセミナー等の企画検討を行なうとともに、会運営の安定化を図るため、各種会議等へのリモート化の導入を進めます。
当会は今後も、さらなる公益の増進に寄与するために、関係法令は基より定款・諸規程等を遵守した上で、会の目的に即した事業を積極的に展開します。そして、従来に増して適正で公平な申告納税制度の推進と納税道義の高揚に努め、公益目的事業等の充実を図り、以って国政の健全な運営並びに地域社会の発展に貢献いたします。
記帳支援
新規開業者をはじめとする個人事業者等が、早期に正確な記帳等が習得できるよう、税務署や関係団体と連携を図り、記帳支援を行なうとともに、積極的に青色申告制度の普及推進を図ります。
さらに、新規入会者向けの記帳指導会を開催し、早期に会員の記帳水準の向上を図るとともに、会の利用促進に努め退会防止にも繋げます。
また、デジタル社会の到来を受け、オンラインによる記帳指導・記帳処理について調査研究に努めます。
決算・申告指導
記帳から決算・申告までの一連の指導事業は、我が国の申告納税制度の根幹ともいえる、重要な使命を持った公益目的事業であることから、税務当局と連携協調を図り、税理士会にご協力をいただく中で、適正な「自主申告」の維持普及のため、関係法令を遵守した上で事業を展開します。
また、確定申告指導会場の運営については、新型コロナウイルスの感染防止対策の一環として導入した「事前来場申込制度」が好評なことから、同制度に改善を加え、安全で便利な会場運営を心掛け、納税者サービスの向上に努めるとともに、業務の効率化を図ります。
組織運営
当面の当会の最重要課題は財政の健全化であり、令和元年12月に「財政健全化検討会」において策定された報告書には、財政の健全化に向けての、収益増加策を始め事業の見直しによる経費の節減に加え、検討結果を踏まえた3年後の令和4年度の財政推計・理事等役員等の高齢化対策・青色申告会グループの在り方等の課題が纏められました。
本年度はこの報告書に基づき、代表理事及び業務執行理事で協議した結果を踏まえ、理事会において慎重に検討を重ね、早急に財政健全化等の課題解決に向けた取組みを始動します。
加えて、今後のデジタル社会への移行にともない、記帳や決算申告指導などの基幹事業のあり方が、激変することが予想されることから、将来を見据えて会のサービス提供のあり方の調査研究に努めます。
※詳細につきましては、情報公開のページをご覧ください。